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ポルシェ 2004年 911 996カレラ4S エンジンチェックランプの点灯の原因はダクトの亀裂

今日の整備日記は、ポルシェ996カレラ4Sの

エンジンチェックランプ点灯の診断についてです。

エンジンチェックランプというのはメーター内にある警告灯の一つで

エンジンのコントロールユニットが

エンジンに関する部分で異常を検知した時に点灯します。

エンジンの調子が悪くなった時などに点灯することが多いですね。

996でよくあるエンジン不調とチェックランプ点灯の事例と言えば

イグニッションコイルの不良がメジャーですよね。

水冷のポルシェのウィークポイントでもあります。

しかし、今回はイグニッションコイルの故障ではなく

エンジン不調などの体感できる症状は何も発生していないという状況でした。

テスター診断を行い記憶されている故障メモリーを確認すると

燃料(ガソリン)と空気の混合割合に異常がある、

という内容の故障コードが残っています。

燃料が多いのか少ないのか、はたまた空気の量が多いのか少ないのか。

いずれにせよある程度広範囲を診ていかなければいけない状況ですので

できるだけ答えに早くたどり着くためにも

可能性の高いところから診断を進めていきます。

今回の場合は吸気系が可能性の高い部分になります。

まずは定番のエアマスセンサーをチェックしますが

出力値も特に問題なく目視でも異常は特に見られません。

次はエア吸い。二次エアの吸い込みがないかどうか点検していきます。

結論から言うと、原因はこの二次エアの吸い込みでした。

本来の、エアクリーナーから吸い込まれてエアマスを経由し

スロットルへ供給されるというルート以外のところから

余分に空気を吸い込んでしまっているという状態です。

吸気系のパーツは多くが樹脂製で、かなり部品点数も多く

また、エア吸いを起こす箇所は必ずしも一箇所とは限らないので

原因をきっちりと突き止めるのが難しいケースもありますが

スモークテスターなども駆使して診断を進めていくと

一箇所のエア吸い箇所を発見しました。

画像の丸で囲んだホースの接続部分からでした。

画像右側のゴムのダク側のほうに亀裂がはいり

そこからエア吸いを起こしていました。

接続部のホースバンドの傷み具合を見ると

繰り返し脱着されていることが見て取れますね。

樹脂部品はエンジンの熱によって徐々に劣化していきますが

そこへきて繰り返しの脱着の負荷がかかることによって

亀裂が入ってしまいエア吸いを起こしてしまったという状況ですね。

この辺りはエンジン周りの整備をするときには外すことが多いので

劣化が進んでいる場合はエア吸いなどを起こしていなくても

脱着の負荷などを加味して事前に交換しておくのが理想的ですね。

このように車の故障というのは、様々な要因が重なって発生するので

診断が複雑になるケースもしばしばありますが

やはり故障診断を行う際は経験や事例だけにとらわれすぎず

基本通りに進めていくことが大事だと改めて感じた修理でした。

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